大阪市東淀川にある、障がい者シェアハウス フィレールです🏠

フィレールでは利用者様に安心して過ごしていただくために、定期的に内部研修をしています。

今回は10月度のスタッフ研修の様子をご紹介します!

今回のスタッフ研修のテーマは、「行動を通して“伝える力”を支える」
言葉で思いを伝えることが難しい方々と関わる中で、私たち支援者がどのように「伝える・受け取る」を理解し、支えることができるかを学びました。

研修のテーマとしては

  • 「問題行動=悪」ではなく、「コミュニケーションの1つ」として捉える
  • 行動の機能(要求/逃避/注目/感覚)を見抜く力を養う
  • 同じ機能を満たす適切なコミュニケーション行動(代替手段)を設計し、提示できる。
  • “伝え方を増やす”ことで、結果として行動が安定していく実践の流れを回す。

以上を掲げて研修に臨みました!


サイレント自己紹介

まず行ったのは、言葉を使わずに自分を紹介する「サイレント自己紹介」。
絵を描いたり、ジェスチャーを使ったりして伝えることはできますが、それでも本当に伝えたいことを伝える難しさを実感しました。

お題は「カレーライスが食べたい」。
しかし、「カレーライス」までは伝わっても「それが食べたい」までは伝わらないチームがほとんど。
もどかしくて思わず声を出してしまう人もいました。
この体験を通して、言葉が使えない中で気持ちを伝える大変さを身をもって感じました。


行動の背景を知る:ABA(応用行動分析)の視点

言葉で思いを伝えにくい方とのコミュニケーションでは、
「行動の裏にある意味=“機能”」を理解することが大切です。

ABA(応用行動分析)の考え方では、行動には4つの基本的なコミュニケーション機能があるとされています。
また、行動を「前後の流れ」で捉えるABC分析(先行条件・行動・結果)も学びました。

行動の機能がわかると、その人が“何を伝えようとしているのか”を推測できるようになります。
そして、「同じ機能をより良い形で伝えられる方法=代替行動」を一緒に考えることが支援の出発点になります。


ロールプレイでの体験

次に、職員同士で「利用者役」「職員役」「観察役」に分かれ、ロールプレイを行いました。

設定は「朝の更衣が終わり、居室を出ようとしている場面」。
利用者役にはこっそり「足が痒いのでクリームを塗ってほしい」ことを訴えてほしいと伝えられています。
しかし、職員役はそのことを知らないため、伝わらないと利用者役は地団駄を踏みます。

観察者はその行動の“機能”を分析し、代替となる支援を考えます。
たとえば、

  • 「意思を伝えられるカードを用意しておく」
  • 「日常的に細かく意思確認の声かけを行う」
    など、“伝える力”を支える工夫が次々と生まれました。

行動には、すべて意味がある

行動は「悪いこと」ではなく、「伝え方のひとつ」。
不適切に見える行動でも、それが本人の思いを叶える手段になっていることがあります。

大切なのは「行動をやめさせること」ではなく、
その人の“ことば”を探し、伝える力を育てること。

今回の研修を通して、
私たちは「行動を変える」のではなく、
「伝えようとする気持ちを支える」ことの大切さを、改めて学びました。


最後に

この学びを日々の支援に活かしながら、
言葉にならない思いに気づき、寄り添い、
「伝える力」を一緒に育てていけるチームでありたいと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございました☺️

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